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Thursday, August 9, 2018

【ソーヤー海の経済学】パーマカルチャー経済「8つの資本」

僕は経済やお金についてよく考える

ニップン・メッタのようなギフトエコノミーの実践者から
幸せの経済学のヘレナノーバーグホッジさんなどと
話す中で自分の経済の捉え方がとても豊かになってきた

いろんな学びや問いをみんなとも共有がしたいので
【ソーヤー海の経済学】(仮)という連載を始めることにした
 いずれは、ギフトエコノミー・共生革命の経済学を
テーマとした本にしたいと思っている

第一回目の記事は
パーマカルチャーと経済について調べてた時に
見つけた面白い記事「8 Forms of Capital

オリジナルの記事全部を訳す余裕はないけど
なんとなく伝わるように一部訳してみた。
英語が読める方はオススメ!

*これは2011年に書かれたもので
2013年に最新版が出版された。

【著者】
Ethan Roland & Gregory Landua
イーサン・ローランドとグレゴリー・ランヅア
金融パーマカルチャーは伝統的なパーマカルチャーの経済へのアプローチと異なり、「グローバル金融システムをパーマカルチャーの原則でデザインしなおしたらどうなるか?」、「金融システムがより生態系の様になったらどうなるか?」とうい問いを探求している。
<一部省略>
私は人間として自分の周りやグローバルコミュニティーで起こっている複雑な取引や交換をもっと理解したかった。貨幣経済の生態系マッピングのエキササイズの中で、架空の町の市長の視点から資本のプールやフローを考えた時に、より大きな絵が見えてきた。
市長はお金(金融資本)を多少もっているはず。 良い市長はきっと多くの友達や影響力(社会資本)も持っているはず。経済学を専攻した市長は、株式市場も良く理解している。市長は自分がもっている知的資本を活用して、再選のためのキャンペーン資金を集める。そして、その金融資本を町の中の社会資本に変えていく。
 一個人やひとつの存在が集めたり交換できる「価値のある資源」をできるだけ列挙してみた。そこから「8つの資本」が現れた

社会資本
物的資本
金融資本
生命資本
知的資本
経験資本
精神的資本
文化資本

【ここからは、僕の意見】
個人的には、なんでも「資本」ってラベルを付けることは好きではないし、資本主義の狭い視野からしか見えてない感じもする。でも、資本主義社会には捉えられてない領域を、可視化することにはとても意味があると思う。

とくに面白いと思うのは「精神的資本」。世界中のお寺や神社や教会の数、それを信仰する人の人口、そこに費やされるエネルギー、信仰の為に命を捧げる人の数を考えると、精神的資本というのはとてもパワフルなものだと気づく。ガンジー、マザーテレサ、キング牧師、賀川豊彦、ダライラマ、自爆テロリストなど、彼らは世界に大きな影響をもたらしている。金融資本にも。

もうひとつ思ったのは、現代の資本主義は他の全ての資本をマネタイズして消費してしまうこと。全てマーケットの中の利益を抽出する活動の材料となって消えていく。自然もコミュニティーも。

イーサンとグレゴリーの記事の最後のほうに、もうひとつシェアしたい部分がある。この8つの資本のマップの一番役に立つ役割は、私たちの世界に対する理解やその世界で起きている取引への理解を深めること。

 僕が友達のパーマカルチャー有機農場でボランティアとして手伝うとき、それは「ただ働き」以上のことが起きている 
  •  私は経験資本や農場の土壌、作物、マネージメントについての知的資本を得ている
  • 私達は土壌の健康な生命資本を育てている
  • 友達は金融資本(彼女の生活の為の)と交換できる物の生産をするサポートが得られている
  • ポジティブなやり取りやお互いへの繋がりを通して、社会資本をつくっている

僕は、あまりお金という形の収入はないけど、他の形の資本は多く得ている感じがする。とくに、社会資本、経験資本、精神的資本。一年のほとんどは、無収入の「ボランティア活動」をしているけど、全然貧しさを感じない(精神的調子が悪いとお金の心配をすることはある)。不思議だよね。違う視点から見ると、僕は未来がない不安定な低所得者にしか見えないかもしれない。

みんなは、どのようにこれらの資本と関わっている?

金融資本意外で、どのような資本に意識を向けていきたい?

より「豊かな暮らし」(精神状態、社会や自然環境を含め)をするために、どういう工夫ができるかな?

一緒に考えて、実践していこう!

次回の【ソーヤー海の経済学】をお楽しみに