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Thursday, September 7, 2017

【RadioActive Radio Ex. 12】中野民夫「スーツ菩薩からファシリテーションのパイオニア」

久々に試験に落ちて
ガッカリ中〜

さて、最近、気持がよく落ちる様になったけど
っていうか、それを公開する様になったのかも
ポジティブで希望ばっかり発信していると
非人間化されてしまうから
アイアムヒューマン too!
落ちているけど、
地球の最高さはまた感じられるようになった。
地球ありがとう〜

さて、久々のRadioactive Radioの投稿。
(実はいっぱいたまっているんだけど。。。)

冨田貴史君とはじめた
アクティビズム(社会変革)を
テーマとしたネットラジオ
RadioActive Radio

かなりマニアックだけど
社会を真剣に変えたい人や
そういう人の話を聞きたい方におすすめ!

今回インタビューしたのは
タミーと呼ばれる中野民夫さん。
初めて会った時に自分の活動を紹介したら
「君、あぶないね。。。」って
言って会話が終わった。
なんじゃそりゃ!

ま、そこから一緒に活動している
鈴木えりちゃん経由でまたつながって
屋久島で行ったリトリートに参加してくれたり
バイオニアーズという米国のアクティビストフェスに一緒に行ったり、
プラムビレッジのマインドフルネスリトリートで再会したり。

彼と話すとビックリするのが
僕がやっているようなことを
日本で80年代からやっていたってこと。
同じ先生達に大きく影響されていたり
(ティクナットハンとか)
 とりあえず、凄いことを日本でやってきた人

2017年のゴールデンウィークに行われた
毎年恒例の富士山マインドフルネスリトリート。
その最終日に、彼と木下でインタビューをした。
Check it out!




中野民夫(以下、wikipediaより)


東京工業大学リベラルアーツ研究教育院の教授。ワークショップ企画プロデューサー。元博報堂社員、同志社大学大学院総合政策科学研究科ソーシャル・イノベーション・コースおよび政策学部教授を経て現職。カリフォルニア統合学研究所(CIIS)組織変革学修士。ビーネイチャースクール「ファシリテーション講座」監修。ワークショップの企画実施や、ファシリテーションの実践や普及活動によって知られる。また斬新な試みとして大教室における、学生主体の参加型授業を実践している。


Greenzの記事もあった

よい未来へのヒントは“今ここ自分の中”にある! “自動詞の連鎖”による“やさしい革命”をめざす同志社大学教授・中野民夫さんインタビュー

みなさんはワークショップに参加したことありますか?
まちづくりや企業での研修、アートやものづくりなど、さまざまな分野で参加・体験型の学びの場として今や主流となっています。greenz.jp読者のみなさんなら「参加したことがある」という人もかなり多いのではないでしょうか。
今日は長年、広告業界に身を置いて市民参加型の事業を展開する一方、ワークショップ企画プロデューサーとして、人と自然をつなぎなおすワークショップやファシリテーション講座で、社会全体にも参加型の場を広げてきた中野民夫さんにお話を伺いました。

至福の追求と社会変革

中野さんは2012年の春に30年勤めた博報堂を早期退社し、活動のフィールドを東京から京都に移しました。現在(2013年当時)は同志社大学政策学部と同大学院総合政策科学研究科ソーシャル・イノベーションコースで教鞭をとられています。
授業では、NPOで活躍する若手をゲストに招きながらNPOの設立まで学ぶ「NPO論」や、様々なセクターの協働についてのクラスなど「すべて参加型授業に挑戦中」とのこと。悩み多き学生とともに追求したいテーマは「至福の追求と社会変革」。至福を追求すれば社会が変わる?それってどういうことですか?
“至福の追求”とは“私欲”の追求ではなくて「これは放っておけない」という自分にとって切実なことに取り組むこと。身も心も歓びいのちがたぎるような歓び、あるいは試練に向き合い、怖れずについていくことが大事かなと。
今、多くの人が「社会を変えたい」と思っているし、その言葉を使います。「変えたい」という気持ちは大事だけど、「◯◯を変える」という他動詞は、「自分はわかっているのに、◯◯がわかっていないから変えてやる」という気持ちがどこかにあります。
そこには自己正当性とある種の暴力性をはらんでいて、そのまま押しつけると、結局「俺が正しい、お前が間違っている」にいきつき、ひいては争いや戦争につながったりする。
だから他者を変えることに終始するよりも、まずは自分がどれだけ理想に近づき豊かになったかが、“生き方・あり方”としてあふれ出さないと。そしたら「あの人いいな、なんか楽しそうだな」となって、他の人もそれぞれ自分が大切にしていることを追求する。そんな動きが色んなところで広がり、“自動詞の連鎖”の中で、気がついたら結構状況が変わっている。
そんなゆっくり静かに少しずつ起こる「やさしい革命」があってもいいのではと思っているんです。
続きはGreenzで!

Sunday, September 3, 2017

持続可能な社会への考え(ヒアリング後のメモ)

この間、国立環境研究所の研究者から
ヒアリリングの依頼があった。

ざっくりいうと持続可能な社会へ
どのようにシフトするのか?
TUPはどうそれを実現しようとしているのか?

ヒアリングで僕がほぼノンストップで
2〜3時間 あつく語った。
しゃべり過ぎでしょ!

そのよこで
鎌倉からわざわざ来た
レミマネージャーが26ページくらい(だっけ?)の
ノートを取っていた。すげ〜

僕の暴走トークと飛んだ発想が
どこまで研究のためになるかは想像できないけど
なにか役にたったらいいなって漠然と思っている。

しかし!
暴走トークはそこで終わらなかった。
頭が回転しすぎてみんなが帰った後も
ひたすら頭の中でモノローグが続いていた。
それを数時間かけてメールに書いて
さっき彼らに送った。
ゲリラヒアリング?!!(ただの迷惑?)

せっかくなので、
みんなとも共有しようと思う。
まとめたけどまとまっていない
自分の散乱して成長過程の考え。

Here it goes

【愛に動かされること】

今の社会は恐れやねばならぬが
原動力になっている様にみえる
政治、経済、教育、僕たちの行動
持続性も未来への恐れ

それを愛を原動力にしたらどうなるか?
恐れて自分ができることをしなかったり
交換したりではなく
一番世の中のためにできることを
見返りをもとめずにやる
宗教はそういうことを可能にしてきた
革命家たちも

僕の浅い理解だと
大自然、神社、お寺、教会などが
その領域を個人や社会の中で養ってきた。
より大きななにかのために
生きる。身を捧げる。奉仕する。

スピリチュアルな領域
宗教アレルギーの日本でも
未だにスピリチャリティーは
大きな影響を及ぼしていると思う
生きる意味につながるから
本質的なサステナビリティーは
スピリチャリティーなしでは
あまり意味がないと思う。


【STORY】

この間の僕の話もそうだけど
僕がつくっているストーリーだと認識している。
人間は科学的なデータや「現実」のなかより
実体験や聞いた話に基づくフィクションの
世界の中で生きていると思っている。
(ドナルドトランプがその極端な例)
上手くいっていると思えば上手くいっているし
大失敗だと思えばそうなる。

人類は進化していると思えばそうだし、
破滅の危機がせまっていると信じれば
その人の現実になる。

そこで、どういうストーリーを
社会として総合的に信じるかが大事だと思う。
そのストーリーは、親、学校、メディア、
アカデミア、政治や経済界によって
普及していく。

社会を根本的に変えるには
みんなが信じられるパワフルなストーリーが必要。
今のストーリーは
弱肉強食、金がないとくっていけない、
お金持ちになることが目的、
お金がない人は自業自得、
頑張らないと置いていかれる
もっと働けば経済がよくなる
テクノロジーが全てを解決する
利益を得ることがなによりも大事、
財産を守らないといけない、
権力者に従わなければいけない、
企業の性善説、
軍事力を上げないと隣国になめられる、などなど。
(恐れベースのストーリー)

新自由主義(neoliberalism)も共産主義もストーリ
人間や世の中がどういうものかのストーリー
多くの人と権力者が信じれば今のアメリカや
かつてのソビエトやキューバが実現する

共生革命家としての僕の役割は
ワクワクする新しいストーリーを創造して
それを生きること
実践した瞬間にそれが一つの現実となるから
そして、その輪を拡げていくこと
教育活動、メディア活動、インフラ作りとかで


【SOIL, SOUL, SOCIETY】

僕の先生の一人、サティシュクマールが
考えたサステナブルな世界のキーワード。
3 S(trinityと彼はよんでいる)。
ホリスティックな活動の軸となるもの。

SOIL 自然との関係性
SOUL 精神との関係性
SOCIETY 社会との関係性

僕の活動を荒く当てはめると
SOIL パーマカルチャーやオーガニックガーデニング
SOUL マインドフルネス(禅)や日々の非暴力 (nonviolence)の実践
SOCIETY 非暴力運動

ギフトエコロジーは全部に当てはまる

*11月の幸せの経済学シンポジウムに登壇予定


【ACADEMIA】

あまり希望が感じられなかった東大の大学院体験や、軍産学複合体 (military-industrial academic complex)、研究内容や大学の方向性を影響している大企業(石油産業、製薬会社、バイオ科学会社など)の実態を知ったこともあって、大学や研究機関に悲観的な態度をとるようになったんだけど、これらの機関には重要な役割があるとも思っている。

ものごとを正当化(legitimize)する機関として。
社会のこれからのストーリーを創造して発信する役割も
あると思っている。
これから社会で働く若者の
意識を育てる場所でもあるし。


【誰にとってのサステナビリティー】

SO WHAT IS SUSTAINABLE?

これは触れようとしたけど、
サステナビリティーの定義が
東京のサラリーマン、アイヌ、米兵、
難民、ホームレス、、禅僧、資本家によって
かなり違うと思う。

これもかなり難しいポイント。

現段階でのサステナビリティーの議論は
status quo(現在の権力構造、政治体制や
大企業の立場、ウォール街や銀行の在り方)を
妨げずにどう環境や社会の負担を減らすかという
サステナビリティーの議論になってしまいがち。

この場合には、サステナビリティーとは
status quoのサステナビリティーとなってしまって
短期、中期的にはなんとか維持はできるけど
どこかのタイミングで崩壊する。
エネルギー消費がエネルギー収穫を上回ったときとか
一般市民が従わなくなったときとか

もう一つの難しいstatus quoは
世界中の中上流階級の消費基準
各世帯、個人が贅沢品を買えること
(例えば、家、車、スマホ、洗濯機)
飛行機に乗れること
肉を日常的にたべること
化石燃料で好きなだけお湯がつくれること
世界中から輸送されたものを安く買えることなど

持続可能じゃないことを知っていても
これらを自主的に手放せる人(voluntary simplicity)は少ない。
社会レベルでの依存関係
次世代を不幸にすると知っても、
自分の価値観をあわないことに気づいても
やめるのは難しい。


【UNSUSTAINABLE】

SO WHY ARE WE UNSUSTAINABLE?

なぜ、ホモサピエンスとなって25万年以上も
持続・進化してこれたのに
今は危機的な状況になっているのか?

慣行経済や科学技術の発展とともに
環境破壊も発展している。
その結果、一部の人が便利の生活ができるが
不都合な未来をつくってしまっている。
生態系のcarrying capacityを超えてしまう
根本的な原因はなんなんだろう?

思想的なものが僕は大きいと思う。
なぜ、先住民はここまで生きて来れたのか?
ハイテクもなく、お金や所有物もあまりなく,
現代人から見ると貧しく不便な生活をしている人々。
現実的な持続可能な生き方に
現代社会は寄り添えないのかもしれない

思想を広めたり強化させるのがinstitutionの役割


【持続可能な社会より良いもの】

パーマカルチャーの先生にこう問われたことがあった
恋愛をするとき「持続可能な結婚がゴールなのか?」
持続よりは、進化していく関係性、
よりお互いと知り合って、深い信頼を育て、
心地よく満たし合える、dynamicな関係性(staticではなく)。

彼はsustainableよりregenerativeという言葉を選んでいた。
環境、社会、精神のregeneration.
現状を維持してもマイナスの状態が続くだけ
私たちに必要なのは再生

ある現状を維持するより、
もっと豊かで満たされる生き方を
人々は目指していると思う。

システム科学の学者が書いた本のなかで
僕たちはsurviveできる社会を目指しているのではなく
thriveできる社会を目指しているのではないかと書いていた。
誰も犠牲にせず、みんなが生き生きとできる社会を
どうつくるか。

僕の中では、sustainabilityよりも
健康・健全な社会がゴールなのかもしれない。
個人の心身がより健康になる暮らし
破壊、搾取、借金で成り立つ経済から
より平等で身近な経済システム
どう、余裕をつくるか
体や心の余裕、資源の貯蓄や大自然は
レジリアンスにつながる
そして、大きな変化・変動にポジティブに
対応できる状態をつくる
(これがワークショップとか道場の目的。)

これらを実現するためには
価値観や思想体系を根本的に変える必要がある。
WHAT IS MOST IMPORTANT?

 
【ビッグ・システムが崩壊する準備】

パーマカルチャーの実践者の多くは
システムが崩壊することを前提と考えている。
パーマカルチャーの発案者の一人
デビッドホルムグレンの本
「未来のシナリオ」がその世界観をまとめている。

災害、人災、戦争やテロリズム、
独裁政権、権力の暴走、経済の破綻などは
ニュースで日々報道されていることで
日本も無縁ではない。
止めるのは不可能だけど(天災はとくに)、
それに備えて準備はできる。
社会の方向性を大きく変えるきっかけにもなる。
(悪い方にも良い方にも)

パーマカルチャーでは
the problem is the solutionと言う。
じゃ、経済破綻や石油危機が起きた時に
どうそのproblemをsolutionにしていくかが
僕が関心があるところ。

災害があったときに
急に救助やボランティアが現れる様に
それが当たり前の社会を育てることができるか?

準備態勢ができれば緩やかな下降ができる
(トランジションタウンのコンセプト)
デビッドホルムグレンはこれをlife boatsってよんでいる。

パーマカルチャーの特徴は
  • decentralization 連携する分散型社会 localized
  • scale-down 小規模集約システム
  • appropriate technology コンテキストに合う誰でも作れて、直せる技術
  • low energy consumption エネルギー消費が少ない、そして電力に変換せず自然エネルギーを活かす
  • creatively respond to change 変化への柔軟で創造的な対応
  • biologically based systems 生物や生態系に依存(共存)したシステム


参考資料

トランジションタウン(TT)
TTの活動の一つ
リエコノミー(RE-ECONOMY)も社会をシフトさせる
重要なヒントだと思っている。

クラッシュコース:今、人類が直面している複合的な問題をエネルギー、環境、経済の三つの観点からまとめた分析。



ジーンシャープの「独裁体制から民主主義」へ
シャープは、独裁体制の社会から民主主義へどう変わるかを研究して、そのシフトへのメカニズム・理論をまとめた。今の持続可能ではない社会の体制(これも民主主義的ではない体制)を変えるためのヒントになると思っている。

Gandhian Iceberg by Chris Moore-Backmanより
非暴力な社会を追求する仲間が世界中にいて
彼らからすすめられた本がガンジーの氷山(和訳はまだない)。
非暴力社会はsustainable societyのより具体的な
ビジョンだと僕は思っている。
環境破壊と搾取と戦争のない、
やさしさ、思いやり、満たされる生き方を育む社会。

ガンジーや多くの平和活動家が目指して取り組んできた社会

社会変革のモデルに三つの輪がある
 self-purification 自己浄化・自己変容  ←  ジョアンナメーシーは世界観と価値観の転換と呼んでいる。

 constructive program 建設的なプログラム  ←  生活や社会の土台を変える、作り直す。理想の社会を作って生活(実践)し始める。

satyagraha サティアグラハ ← 命を守るためにアクションをとる。塩の行進とか今行われているキーストーンXLパイプラインの抗議運動とか。

これらを通して新しい社会を実現しようとした。

根本的な社会変革(非暴力)を目指したガンジーが使っていた興味深いコンセプトがいくつかある(僕の解釈)。

SWADESHI 単純に訳すとローカリゼーション

SWARAJ 自分自治・市民自治 ← できるかぎり、生きることに必要なことは自分でできる様にする。そして、それを村単位で取組む。

SARVODAYA 全ての人・生命の向上 ← ジョアンナメーシーはこれをindustrial growth societyからlife-sustaining societyの転換だと言っている。